色の雑学

七夕の短冊の色は決まっている? ~願いを叶える、七夕と色の話~

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7月7日は七夕、何かお願い事をされましたか?

日本の伝統的な行事である七夕ですが、その由来や意味など、実は知らないことが多いですよね。

今回はそんな七夕の豆知識と、色に関するお話をご紹介します。

 

七夕はどのようにして始まった?

日本の古くからの行事には、"中国から伝わったものが日本で行われていた行事と結び付ついた"というものがたくさんあり、七夕もそのひとつ。

七夕のルーツは「棚機(たなばた)」「中国の乞巧奠(きこうでん)」「織姫と彦星の伝説」の3つとされており、この3つの行事が組み合わさり現在の七夕行事へとなってきました。

『織り姫と彦星の伝説』は皆さんが知る通りであり

『棚機』…中国の七夕伝説が日本に伝わる以前に、日本では神事として行われていた「禊ぎ(みそぎ)行事)」のこと。旧暦7月6日~7日に、秋の農作物の収穫が豊作になるようにと願ったり、人々のけがれを祓う為に行われていた

『乞巧奠』…織女星にあやかって、はた織りや裁縫が上達するようにと、7月7日にお祈りをする行事

を指し、この3つが合わさり、現在の七夕になったと言われています。

 

短冊の色には意味がある?5色の短冊

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出典:kyosei-tairyu.jp

元々は裁縫や書道が上手くなるよう願っていた七夕でしたが、現在では何でも願い事を書くようになっていますね。

その願い事を書く短冊、本来は『』の5色であり、色事に意味があることをご存じでしょうか?

短冊に使われる5色は、中国の『陰陽五行説』と儒教の『五常の徳』に対応しており、それぞれの色に下のような意味があります。

短冊の色 五行説 五常の徳 意味
徳を積む・人間力を高める
父母や祖先への感謝の気持ちを表す
友人、知人などの人間関係を大切にする
義務や決まりを守る
学業の向上

また、人間の5つの徳『仁・礼・信・義・智』とも対応していると言われています。

昔は"織姫と彦星に願いを叶えてもらう"という考えでは無く、"徳を積み願いを叶える!"という思いを込めて書いた物だったんですね。

皆さんも願い事にあった短冊を使って、"叶える"という気持ちで強く願ってみてはいかがでしょうか。

 

色の意味から見る、カラーセラピー的短冊の選び方

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現代では先に紹介した5色だけでは無く、沢山の色の短冊がありますよね。中には柄の付いた物や、ホログラムなども。

昔からの習慣に基づくも良しですが、沢山の色の短冊で願いを叶えるために、色が持つ意味に基づいた選び方をしてみてはいかがでしょうか?

情熱的に何かに取り組みたい・パワーが欲しい時
冷静になりたい・自分と向き合いたい時
コミュニケーション力を高めたい・知識を蓄えたい時
身体の疲れが気になる・平和を願う時
黄緑 新しい物事に挑戦したい時
明るい気持ちになりたい・社交的になりたい時
ピンク 恋愛運を高めたい・愛情を深めたい時
心が疲れている・理想に近付きたい時
お金を貯めたい・安定したい時
心機一転したい・リセットして1からスタートしたい時
個性を際立たせたい・何かを極めたい時
シルバー 美しくなりたい・品格を高めたい時
ゴールド 経済的にゆとりが欲しい・目立ちたい時

こんなに沢山色の意味があると、迷ってしまいますね!

ふと手に取った色も、自分の心を反映していることが多いもの。色の意味を見ながら、願いを短冊に込めてみてはいかがでしょうか。

 

今日のポイント

日本の伝統行事でありながら、以外と深く知らないことが多い『七夕』

実は行事の内容ひとつひとつに意味があり、少しずつ現代風の七夕に変わってきているのです。

7月7日のは、昔からの習慣に思いをはせながら、短冊に願いを込めてみてはいかがでしょうか。